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【徹底解説】客先常駐(SES)は本当に楽しい?相性の良い人や楽しい現場の特徴を解説!

「客先常駐って実際どうなの?楽しいって聞くけど、ブラックって話もあるし……」
そんな疑問を抱えるエンジニア志望者や転職検討者に向けて、本記事では客先常駐(SES)(システムエンジニアリングサービス)の実態を解説します。実は楽しいと感じている人も一定数存在し、働く環境や企業選び次第で印象は大きく変わるのです。本記事では、SESが楽しいと言われる理由や、相性の良い人の特徴、避けた方がいい企業の見分け方までを徹底的に解説していきます。

目次

客先常駐(SES)とは

SES(システムエンジニアリングサービス)とは、エンジニアを他社のプロジェクト現場に常駐させ、技術支援を行う働き方を指します。自社の社員であるエンジニアが、クライアント先のオフィスで開発・運用・保守業務などに従事することが一般的です。

いわゆる「客先常駐」はSESの働き方のひとつであり、自社ではなくクライアントのオフィスに勤務するため、プロジェクトやチームは定期的に変わることもあります。これにより多様な技術に触れられる一方、環境や人間関係が安定しにくいというデメリットも指摘されます。

客先常駐(SES)が楽しいと言われる理由5選

SESに対して「楽しく働けている」という声も少なくありません。以下は、そのように感じる理由としてよく挙げられるものです。

多様な現場を経験できる

 SESの魅力のひとつは、様々な企業やプロジェクトに携われることです。定期的に現場が変わるため、短期間で異なる業界や開発手法、使用技術に触れることができます。

たとえば、ある現場ではWeb開発、次の現場ではインフラ構築など、自分のスキルの幅を広げられるのは大きな利点です。変化が好きな人にとっては、常に新しい環境に身を置けることが刺激となり、「楽しい」と感じられる要素になります。

人間関係のリセットがしやすい

 定期的に配属先が変わるという特性上、SESは人間関係のストレスを長期的に抱え込むリスクが少ないとも言えます。職場の人間関係が合わなかったとしても、数ヶ月〜1年で現場が切り替わることが多く、嫌な上司や先輩と長く一緒に働く必要がありません。コミュニケーションが苦手な人でも、気持ちを切り替えやすい環境と言えます。ただしその反面、人間関係を構築していくことに魅力を感じている方にとってはデメリットとなりうるポイントでもあります。

自分に合った現場を見つけられるチャンスがある

 SES企業の中には、複数の案件候補を提示してエンジニア自身が選べる仕組みを用意しているところもあります。これにより、自分の興味やスキルに合った現場で働ける確率が高まります。自分で案件を選び、納得感を持って業務に取り組めることが、日々の充実感や「楽しさ」に直結するのです。ただし、SES企業が保有している案件数に応じることはもちろん、自身のスキルの幅によって選択肢が増減する点は注意が必要です。

スキルアップの実感が得やすい

 多様な現場に対応していく中で、自然と業務知識や技術スキルが蓄積されていきます。開発言語の切り替えや新しいツールの導入など、環境が変わるたびに学びがあるため、スキルアップのスピードも速くなります。「成長している実感がある」と感じられることが、SESを楽しいと評価する大きな理由のひとつです。

自由な働き方を選びやすい

 SES企業の中には、リモートワーク可能な案件やフレックスタイム制を採用している現場も少なくありません。また、「働き方重視」の価値観を大切にしている企業では、ワークライフバランスを尊重したアサインがされるケースも多いです。前述のように案件の選択自由度が高い企業ほど、こういった働きやすい企業をより選びやすいため、SESを”楽しい”と感じるケースが多いです。

客先常駐(SES)と相性が良い人とは?

SESという働き方には向き・不向きがあります。「自分は向いているかも」と感じられる人には、以下のような共通点があります。

新しい環境に抵抗がない人 

SESでは定期的に現場が変わるため、新しい職場や人間関係への順応力が求められます。人見知りが少なく、「初対面でも自然に話せる」「環境の変化にワクワクする」といった性格の人は、現場ごとの文化にスムーズに適応でき、ストレスを感じにくい傾向があります。逆に、同じ環境で長く働きたい人には不向きかもしれません。

変化や多様性を楽しめる人 

技術、業界、チームの文化など、SESは多様な要素に触れる機会が多くあります。「同じ作業の繰り返しは退屈に感じる」「いろんな人と関わるのが好き」という人には、刺激的で飽きのこない職場環境となるでしょう。プロジェクトが変わるたびに新しい挑戦が待っているため、成長意欲の高い人にも向いています。

自己管理能力が高い人

 SESではクライアント先に常駐する際、タスク管理やスケジュール管理を自律的に行える人が重宝されます。上司が常に近くにいるわけではないため、主体的に動き、わからないことを自分から質問・調査できるタイプは、どの現場でも安定して成果を出しやすいです。

人間関係のしがらみに縛られたくない人 

客先常駐は数ヶ月〜1年で現場が変わるため、長期的な人間関係のストレスを感じにくい点も特徴です。職場の上下関係や派閥など、濃密な人間関係を避けたい人には適した働き方です。現場が変わることで気分転換にもなり、リフレッシュできる環境と言えます。

目的意識を持って経験を積みたい人 

「将来的にはフリーランスになりたい」「PMやPLを目指して経験を積みたい」など、明確なビジョンを持っている人にとっては、SESの多様な現場経験は大きな資産になります。目的がはっきりしていることで、現場ごとの学びに対する吸収力も高まり、モチベーションを維持しやすくなります

避けた方が良い客先常駐(SES)企業の特徴

SES業界には優良企業も多く存在する一方で、働く人にとって不利益が大きい企業もあります。以下のような特徴を持つ企業には、十分注意しましょう。

案件内容がブラックボックス化している

具体的な案件の内容を開示せず、「現場に出てからのお楽しみ」といった対応をする企業は、非常に危険です。エンジニア自身がどのような業務に関わるのかを把握できないまま配属されることで、スキルが活かせなかったり、望まない仕事を続けることになりかねません。特に未経験者や若手にとっては、自分のキャリアの方向性を見失う原因になります。企業説明や面談時に、案件の種類・業界・開発規模・使用技術などについて具体的に答えられるかを確認しましょう。

キャリアサポートや定期面談がない

 常駐先に送り出した後、エンジニアを放置する企業は非常に多く、こうした環境では孤独感を覚えやすくなります。自社のフォロー体制が整っていない場合、現場での困りごとやキャリア形成に対する支援が得られず、モチベーションも維持しづらいのが現実です。月1回以上の定期面談や、Slackやチャットでの常時相談窓口がある企業であれば、安心して現場業務に専念できます。

開発以外の案件ばかり保有している 

スキルアップを目的としてSESに入社したにもかかわらず、単純作業(テストや監視など)ばかりを任されると、エンジニアとしての成長が鈍化してしまいます。特に初年度〜3年目までのキャリアは今後の土台になるため、「開発経験が積める案件を持っているか」は確認必須です。求人票や面談で、開発フェーズの関与率や具体的な使用技術を尋ねましょう。

給与テーブルや評価制度が不明確 

評価や昇給が社内の空気や上司の気分で決まるような企業は、エンジニアのやる気を削ぎます。明確な給与テーブル、評価基準、スキルマップなどが用意されていない企業は避けましょう。逆に、スキルや案件経験に応じた明確な等級制度を設けている企業であれば、自分の成長が報酬として還元されやすくなります。

現場任せで放置される文化がある

配属後に「現場のことは現場で解決して」と丸投げされる企業は、トラブル時の対応が遅れ、精神的なストレスも大きくなります。プロジェクト内の人間関係トラブルや業務の過多などは、すぐに自社と共有・相談できる環境が必要です。専任のフォロー担当者がついていたり、定期アンケートなどを通じて社内が状況を把握している企業は信頼できます。

楽しい客先常駐(SES)を見分けるポイント

SESでの働き方を「楽しい」と感じられるかどうかは、自身が所属する企業の方針とサポート体制に大きく左右されます。

以下の点を確認することで、信頼できる企業を見極めるヒントになります。

案件が公開されているかどうか

採用ページや会社説明資料で、実際にアサインされている案件情報を具体的に開示している企業は、エンジニアとの信頼関係を重視している傾向があります。業界や開発工程、言語、フレームワークなど、詳細な情報を載せている企業ほど、ミスマッチが起こりにくく安心です。

フォローアップ制度の有無 

月に1回以上の1on1ミーティングを実施している企業や、Slackや社内SNSを通じて気軽に相談できる体制がある企業は、エンジニアの不安や課題に即座に対応できる体制が整っています。孤独感を抱えがちな常駐という働き方において、この仕組みがあるかどうかは働きやすさに直結します。

エンジニアの成長支援の内容 

外部の技術研修や資格試験の費用補助、オンライン学習サービスの無償提供、社内勉強会など、自己学習を積極的に支援する文化がある企業では、モチベーション高く働くことができます。また、未経験・若手エンジニア向けの研修制度が整っているかも確認すべきポイントです。

技術コミュニティや勉強会の有無 

社内でエンジニアが自主的に技術発表会を開いたり社外の勉強会・カンファレンスへの参加が推奨されている企業は、学びと交流を重視する風土があると言えます。これにより、エンジニア同士の繋がりが深まり、孤立を防ぐ効果も期待できます。

口コミ・評判の確認 

転職サイトや掲示板、SNSで企業名を検索し、エンジニアのリアルな声を集めましょう。「面談時に聞いた話と実態が違った」「フォローがまったくない」など、ネガティブな情報が多い企業は要注意です。逆に、「技術面でも人間関係でも満足している」といった声が多ければ、安心して応募できます。

まとめ

SES・客先常駐という働き方は、一概に「楽」でも「きつい」でもありません。楽しめるかどうかは、あなた自身の適性と、選んだ企業の環境に大きく左右されます。新しい現場で多様な技術に触れながら、自分の可能性を広げたいと考えている方にとっては、むしろキャリアの追い風になることも少なくありません。

一方で、成長機会が提供されず、コミュニケーションも不十分な企業に入社してしまうと、働きがいを感じにくくなり、結果として「楽しくない」「つらい」と感じることにもつながります。

だからこそ、SES企業選びでは「どのような支援制度があるか」「技術的な環境が整っているか」「現場で孤立しない工夫があるか」などを、事前にしっかりと見極めることが大切です。本記事を通じて、自分にとっての“楽しいSES”を見つける手助けになれば幸いです。

SES企業 還元率研究所
大手SIerやITスタートアップでエンジニアとして15年勤務し、現在はエンジニア及びIT業界専門のライターとして活動するフリーランスが運営。SESに関心がある・SESの仕事に悩んでいる方向けに、SESの仕事内容や還元率の裏側、転職のコツなどを紹介します。

おすすめ高還元率SES企業TOP3(東京都版)

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東京都中央区に本社を置く、ソフトウェア開発、アプリ開発、インフラ構築のSES企業です。

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1位のSazeと比べると還元率は圧倒的に劣りますが、エンジニアファーストの制度は十分に魅力的なため2位としました。

東京都渋谷区に本社を置く、システムエンジニアリングサービス・ITシステム販売代理店事業を展開しているSES企業です。

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